日差しの和やかさ、風のにおいなど、徐々に春の訪れを感じる季節となりましたが、
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
「心で見なくちゃよく見えない。大切な事は目にみえないんだよ。」
唐突ではありますが、この言葉を聞いた事がありますでしょうか?
大人が口にするには、少し照れくさいこの言葉、
児童文学『星の王子様』にでてくる一文です。
自分の大切な花が、他の何千もの薔薇と同じに見えてしまった王子様。
地球で出会ったキツネにこの秘密を教えてもらい、
目にみえない大切な何かを感じとった有名な場面なのです。
柔らかく、美しく編み立てられた生地、日本の職人の手で丁寧に施された仕立て。
勿論、FilMelangeのTシャツも、目に見えないこだわりや、思いが通った1枚です。
そして、花のように口うるさく、手間はかかりませんが、
気取らずに、軽やかに、回数を重ねてご着用頂く事で、より身体に馴染み、他には決して無い1枚になるのです。
さて、話がかなり遠回りになってしまいましたが、
大切な思いの通ったTシャツをFilMelange POP-UP STORE @ SHIBUYA SCRAMBLE SQUARE
にて4月1日(水)よりお披露目致します。
FilMelangeを語る上でも欠かすことの出来ない、
永世定番である、『SUNNY』と『JAMES』
素材は、以前のYOMIMONOページでもお話させて頂いたNew-Linda COTTON
この2型をボタニカルダイで、春の訪れにふさわしい美しい10色に染め上げました。
ボタニカルダイとは、植物や果実、樹木など、自然の植物から色素を抽出する染色方法。
物理的に人間の目には見えないものも含まれた、約200種もの色素を含み、
光が乱反射し、屈折する事で、目にはみえない「ゆらぎ」が生まれ、
鮮やかで深みのある色合いに染め上がります。
今回、FilMelangeが10色を選定する上で、設けたテーマは「Nihon」。
古より、季節や旬を大切にし、
目にみえないものや言葉にできないものに不思議と魅力を感じ、敬い、
豊かに育まれてきた、日本の文化。
古くは、日本最古の歌集『万葉集』。
「紅で染めた着物が色あせない様に、変わらない」と恋心を詠った歌が登場し、
紫式部の生涯唯一の物語作品である『源氏物語』の中にも、
浅葱色や紫苑色など、言葉にしつくせない、日本の美を表す言葉が使われています。
「Made in Nihon」「MADE IN PRIDE WITH JAPAN」を掲げ、
日本の文化に寄り添ってきたFilMelangeにとっては、
ごく自然にうまれた「Nihon」というテーマ。
そんな日本の文化に深く関わりある10素材から色素を抽出し、
10色に染め上げられた、魅力あるTシャツ。
言葉で表すと同じ「赤」や「青」。
ですが、他とはどこか違う、そんな奥深い色味を是非感じて下さい。
BT-SUNNY / サニー
Color : 全10色
Material : cotton100%
Price : 9,500(+tax) yen
BT-JAMES / ジェームス
Color : 全10色
Material : cotton100%
Price : 9,000(+tax) yen
▽ログウッド
染料の材料として珍重され、「黒色の染料」として最高の評価を得ていました。
すべての色、光を持っていることからお守りの木として大切にされてきた、
「ログウッド」を使用して染め上げました。
▽竹炭
成長が早く、節があるので、その節目に真っすぐに成長するように思いが込められ、
昔から子供の成長を願い、祝い事に使用してきた、「竹」を使用し染め上げました。
▽薄荷
山菜として平安貴族の食卓をにぎわし、室町時代には薬種として用いられた、
古くから日本の生活には欠かせない、「薄荷」を使用して染め上げました。
▽ヨモギ
江戸中期の流行色でもあった、ヨモギ色。
古くから邪気を払うと言われ、五月の節句にショウブとともに用いられた、
「ヨモギ」から色素を抽出し、染め上げました。
▽熊笹
笹は神の言葉を人に伝える呪力あるものとして、巫女が村里に出て神業を見せた能楽、
舞楽で笹の枝を使用していたとされます。
神代の昔から登場し、神の代理人としての神聖な植物としての役目を担う、
「熊笹」から色素を抽出し染め上げました。
▽アヤメ
梅雨が近づく頃、山間の草地に青紫のすがすがしい花を咲かせるアヤメは、
田植えの時期を告げる季節の花として、日本人の暮らしとともにありました。
平安時代末期の歌では女性の美のたとえともされていた、「アヤメ」を使用し染め上げました。
▽クチナシ
春から夏に変わるころ、甘く素直な優しい香りを放ちます。
クチナシの実は邪気を払うといわれ、昔の人がお守りにしていました。
そんな「クチナシの実」を使い染め上げました。
▽桑の実
冬など足が冷たくて眠れない人は、葉の煎じ湯を昔は飲んだもので、
良薬として献上されたほどの桑。
6月に旬を迎え、甘酸っぱく実る、「桑の実」を使用して染め上げました。
▽杏
ジャムや干しあんず、果実酒などに利用され、美味しい夏の食べ物の印象が強いですが、
漢方では咳や痰、喘息、むくみなどの生薬としてよく処方されています。
そんな「杏」を使用して染め上げました。
▽牡丹
「立てば芍薬、座れば牡丹」と形容されるほど、楚々とした日本女性を思わせる美しいほめ言葉です。
日本に渡来したのは平安時代で、最梅と同様に上流階級のものとして観賞の対象とされました。
そこに牡丹が一輪咲くだけで周りを魅了する、特別な花。
「牡丹」から色素を抽出し染め上げました。
この春はハッと目を奪われる麗しのBotanical-Dye の中から
心にGoodと来るカラーを選んでみてはいかがでしょうか。
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BT-SUNNY / BT-JAMES
<日時>
2020年4月1日(水)カラ
<場所>
渋谷スクランブルスクエア2F Space2
FilMelange POP-UP STORE @ SHIBUYA SCRAMBLE SQUARE
にて先行販売
※オンラインショップでの販売は4月25日(土)からとなります。