新しい暮らしが始まり一年の中でも変化の多い4月。 どこか懐かしく、くすぐったい気分になるこの季節。 春の陽気に誘われ、心なしかこの季節には色鮮やかな服を選びたくなります。
今回はそんな気分にピッタリなアイテムをご紹介いたします。
「ベンガラ」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
日本の暮らしにも古くから使われてきた最古の顔料であり、古代色。
「ベンガラ」は、土から取れる赤色の顔料で、
語源はインドのベンガル地方より伝来したことからそう呼ばれています。
地球上に一番多く存在する「赤色」は酸化鉄といわれています。
「ベンガラ」は私たちにとって身近な色であり、
日本の暮らしを彩る色として知られています。
日本では昔から、防虫・防腐の機能性から日本家屋などの建築材の塗装などに
「ベンガラ塗り」として用いられてきました。
現在では、繊維を染めるための染料としても活用されるようになりました。
昔は赤しかなかったベンガラを、燃焼温度と調合により、
黄、緑、紫など様々な色が作り出されるようになりました。
天然顔料ならではの自然で温かみのある色合いが魅力で、
顔料を作る工程から染色まで、全て職人が手作業で行っています。
乳鉢で時間をかけて、すり潰しながら作り上げる色合いは
日本の素晴らしき職人から紡ぎ出される
唯一無二の深い色合いになっています。
また、この天然顔料を使い繊維を染める「ベンガラ染め」は
深く優しい色合いが特徴となっています。
「ベンガラ染め」は土から取れて土に還る染料です。
その染色方法は、媒染剤や火を使わず
水だけで簡単に染められる省エネルギーな染色です。
土分解される環境循環型のベンガラ染めは
人と環境に優しく手軽に楽しんで頂けます。
また紫外線に強いベンガラは、日光による褪色がなく、
繊維を紫外線による劣化・変色から守ってくれる役割もあります。
今回フィルメランジェでは、この「ベンガラ染め」で
長く愛されている定番アイテムを染めて頂きました。
23色の中からフィルメランジェが厳選した色で
職人が全て手作業で染め上げ、
春夏にぴったりな柔らかな美しい色合いが生まれました。
手作業のため1点1点染め上がりの表情は異なり、同じものは2つとしてありません。
暖かく深い色合いは懐かしさも感じられる1枚となっています。
紫陽花
ajisai
鬱金
ukon
茜
akane
弁柄
bengara
緑土
midoritsuchi
今年の春は古から伝わる日本の色を身に纏い、
始まりの季節を彩ってみてはいかがでしょうか。
色を楽しみ、その人なりの表現や喜びを感じていただけたら幸いです。
販売店舗
フィルメランジェ神宮前店
営業時間:
月から金 12:00から20:00
土日祝 11:00から20:00