24SS RECYCLED DENIM
「反毛」という繊維の再生技術は、諸説あるようですが歴史は明治時代まで遡るようです。
当時は資源不足による影響で羊毛の反毛が主だったようですが、
今ではSDG’sなどを追い風に様々な素材がこの技術を用いて再生されています。
フィルメランジェでは一アパレルブランドとしては珍しく、
その技術を自社開発で取り扱っています。
それはオリジナルの糸・番手で作成したかったため。
資源となる残糸・残反、みなさんからお預かりしたフィルメランジェの古着なども
自らの手で集め、選り分けています。
私たちは現在、綿の反毛糸を開発していますが、
第一弾では天竺、第二弾では裏毛を作成しました。
附属品としてスピンドル(丸紐)も作成しました。
反毛Tシャツについて読む
反毛裏毛について読む
そして今回、新たに開発したのが「デニム」です。
もともとカットソー用にと開発していた糸ですが、
春夏期向けのやや薄手のデニムとして活用するにはとても最適な番手だったのです。
原糸がミディアムグレー色(反毛過程は加法混色のため、混ぜるほどに黒に近付きます)のため、
果たして経糸のロープ染色がどう出るか心配でしたが、
日本の熟練の業に助けられ、無事完成。
横糸にはミディアムグレーの糸をそのまま使用して、反毛デニムが出来上がりました。ちなみに参考にした生地があり、
それは60年代初頭にアメリカ海軍で支給されていたアイテムです。
(小社社長私物を参考にしました)
深すぎない色味のインディゴブルーと、横糸のグレー色が合わさって、
決してレプリカではない、でもよい塩梅のライトオンスデニムに仕上げました。
24年春夏展に向けて作成した3型も、それぞれ細かな味付けをしたアイテムになっていて、
US ARMYのデニムプルオーバーシャツをそのまま前開きに変更したブルゾン。
これは着やすさを重視して作成しました。
REILLY / ライリー カバーオール同じくアーミーのM45トラウザーズを基に、ボリューム感を大切にしながらもシルエットにスラックスみを加えたパンツ。
RESTON / レストン ロングパンツ
REBEL / レベル オーバーオール
オーバーオールはアメリカ海軍のサルベージ船隊員たちのオーバーオールをデザイン源として、現代でも着やすいディテール(前開きやサイドのポケットのこと)を追加したアイテムです。…と、デザインの細かなディテールはさておき、
今年も昨年同様暑くなるであろうこれからの季節を、
半袖短パンではなく、
薄くて着やすいデニムで楽しみましょうという、
フィルメランジェの新しい提案です。
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